久しぶりにブログを更新。というかあまり映像作品のネタバレとかを小出ししたりすると感動が薄れる気もするのであんまり関係ないものでちまちまやろうかと。また今回からYouTubeで完成動画を張り付けていこうと思う。アニメーションGIFだとどうしても画質が悪く、容量も重いからね。
さて今回はCDを表現するということで、まずはCDについて知らないといけない。
大きさは直径が8cmと12cmがあり、大抵は12cm。厚さは1.2㎜。
CDはポリカーボネートにアルミを蒸着して作られていて、ポリカーボネートにアルミが挟まれた状態になっており、ラベル側から0.1㎜の所にアルミが挟まれている。(DVDやBlu-Rayは挟まれている距離が違う)そのアルミは中心から外側へ渦上の溝が彫られている。この溝によって光が干渉して虹の縞が作られる。スペクトルやプリズムと呼ばれるものだ。ただこの溝は幅1㎜に対し、625もの溝が彫られているため、肉眼では見えないし、溝のくぼみは1um(0.001㎜)なので凸凹にすら見えない。
中心の穴の大きさは半径7.5㎜そこからポリカーボネートの余白が5㎜。記録媒体であるアルミが続いて4.6㎜。最後に外側のポリカーボネートの余白が0.15㎜。計6㎝。
さて、これをどうやって作るのかというと、はっきり言って現在の3Dソフトで完全に再現するのは不可能。なのである程度妥協して作らなければならない。動画ではおよそ150万ポリゴンでCDが作られているが、これでもかなり抑えている。例えるならゲームの主要キャラ1体が1万ポリゴンくらいで、このCD一つで150人分の容量がある。
そんな重い物はゲームでもアニメーションでも基本使い物にならないので普通の人ならCDのテクスチャを張って終わり。
つまり、今回のCDを作ることについては技術的な知識という点でしか機能しない。自己満足といってもいい。ただどこかで応用出来るかもしれないのでとりあえず書き記す。
作る上で重要なのがポリカーボネートとアルミを別々に作るという事だ。ポリカーボネートの中にアルミを入れるという表現で容量を削減する。
まずモデラーを起動して作成タブからプリミティブのボックスを選んでNを押して値を入れる。今回はサイズが決まっているのでそのまま入れる。まずはポリカーボネートから作っていく。
幅=47.1㎜(穴の直径15㎜×3.14)
高さ=1.2㎜
奥行き=52.5㎜
中心 X=23.55㎜(幅の半分)
Y=0
Z=33.75㎜(奥行きの半分+穴の半径)
分割 X=192
Y=1
Z=1
作成後、ポリゴンでX軸の面を選択し削除。
アクションの中心がマウスであることと対象にチェックが無いことを確認した後、変形タブの回転、曲げるを選んで右面でz座標0.75㎜から内側に水平方向へ曲げる。
一度Zで戻り、そのままNでパネルを開いて角度の値を360にして適応を押す。綺麗なディスク状になったらMを押してポイントの結合を自動OKで繋いでおこう。
ポリゴンで全てを選択してQで名前をPolycarbonateにしておく。
色質感編集でPolycarbonateのマテリアルをスタンダードにして透明度を80%、屈折度を1.59にする。スムージングも入れておこう。
レイヤー2に移ってアルミを作るが注意点が2つ。CDの記録媒体は渦上で作られているが目に見えないレベルなのでここでは円とする。それと本来の窪みは1um、厚さは0.1um程であるが、溝を少なくする代わりに窪みを10um、厚さを2umにしておく。厚さを0.1umにすると厚さを認識しなくなり裏が表示されなくなるようなので無理に薄くしないほうがいい。
先程のポリカーボネートと同じようにボックスを選んでNで値を入力する
幅=62.8㎜(2㎜×3.14)
高さ=2um
奥行き=0.5㎜
中心 X=31.4㎜(幅の半分)
Y=-499um
Z=10.25㎜(奥行きの半分+穴の半径)
分割 X=96
Y=1
Z=40
まずZ軸方向の面を消去する。右面からポリゴンで端を囲って消すといいだろう。
/で選択を解除し、右クリック長押しで全てを囲んで選択する。右面でctrlを押しながら交互に選択を外していくようにする。そしてEを押し、Tを押してNで値を入力する。ここではYを10umとする。
/で選択を解除して次はマルチ加工タブの複製で長さを足す。4.6㎜の長さにしたいので複製数を91にして、Zを500umにし、OKを押す。
複製が終わったら消したZ軸の面を張り直す。一つ一つ面を作ってもいいが面倒なので構造タブの複合その他のブリッジで作る。ただこの大きさでは何故か不具合が出て上手く面が張れないので変形タブの変換の中の拡大縮小を押してNで値を変更する。スケールを1000%にして大きさを10倍にする。10倍にしたら下の図のようにエッジで端を選択してブリッジを押すと端の面が全て作られる。
出来たらもう一度拡大縮小をし、今度はスケールを10%にして元の大きさに戻しておく。
この後はポリカーボネートと同じようにX軸の面を消して、曲げるで円形になるようにして、最後にMでポイントを自動結合。仕上げにQで名前をAluminumに変更する。色質感編集でAluminumを選択してスタンダードにし、反射光を10%、鏡面反射率を80%にする。スムージングはどちらでもいい。
これで下準備は終わり。別名で保存して名前をCDなど分かりやすいのにしてレイアウトに送る。
Lightwave3Dではスペクトル波形を算出するライティングが存在しないので疑似的なライトを作らなければならない。(finalRender for 3ds Maxならこんな手間いらないが、個人では手が出ない)
ライトを選択してプロパティを押す。ライト種を球形にして画像を挿入する場所に下の絵を入れる。サイズは400㎜辺りでいいだろう。
後はライトを回転でP90°にして好きな所に配置し、VPRで確認してみよう。今回の動画ではライトを三つ配置して制作している。多分この設定では綺麗な色は出ないと思うので調整は各自で試してほしい。