人型を走らせる&土煙を上げる

 Lightwave2018の話。前回から1ヵ月程空いてしまったが、人型のモデリング、ボーン、ウェイトマップを色々試してゼロから構築。普通の人ならまずMakeHumanというサイトをオススメするのだが、人以外の物も作ろうと思うなら経験はやはり重要。

とは言ったものの、まだ顔を丁寧に作っておらず、モーフィング、UVテクスチャ、服の作成等問題は山積みではある。

 今回は作った人型を走らせるというのが目的であったが、ループさせるためにカメラは固定とした。ただそれだけでは見栄えが悪いため、ゲームで良く目にする土煙を上げるエフェクトを同時に反映させるようにした。


このアニメーションを作る上で一番無駄に思えたのがIKブースターだ。ボーンが多くて制限を掛ければ掛けるほど処理が重くなり、思ったように動かすことが出来なかった。前回のような単純な生物なら有用ではあるが、人のように複雑な外形ではそこまでではなかったと言える。そもそもIKを駆使したとしても結局はコマ毎に手直しするのでアニメーションとは根気のいる作業であることを理解してほしい。

人型であればモーションキャプチャーという手もあるが、購入するにはまだまだ高いし、それなりの部屋の広さも必要だ。そして人型以外には使えないことをふまえると実際に購入するほどではない(これも当然手直しは必要になる)


 さて、アニメーションでモデルを走らせよう。

言うのは簡単だが、実際は人体の構造を理解していなければならないし、物理をある程度知っておかなくてはならない。

アニメーションは総合芸術であり、様々な分野の知識を理解しておかなければ一人で高次元の作品には仕上がらない。つまり人が走っている動画を見てトレースしたとしても実際問題そこに躍動感が無ければアニメーションとして見てて楽しくはない。

 例えば金メダリストのボルト選手をトレースしたとしても、無駄な動きがなくてメリハリが無く、またリアリズムを追うことがアニメーションとして必ずしも正解ではない。そこでまず自分のイメージを投影する力が備わっていなければならない。

脚が地面を蹴って体が跳ね上がるが、同時に頭は反動で下がり、その後遅れて上がっていく事を理解して作れなければそこに違和感が生まれる。これは前もって知っていなければそこに気付くことはないだろう。言ってみれば素人目には分からないが、プロには通用しないという事。

勿論背骨を真っすぐ垂直に固定しているのなら話は別だが。


 さてLightwave2018の話に戻す。今回は某サイトやLIGHT WAVEでいこうぜ!という本にて少し勉強させて頂いてエフェクトを覚えたのだが、そのサイトはLightwave2015を使っており、2018と若干仕様が変更されていたので、そこを補完しながら一連の流れを記す。


 レイアウトを起動し、アイテムタグの追加の中にある物理演算を選び、その中のパーティクルエミッタを選択。エミッター種はHV Emitterを選択でOKを押す。その後データを入力し閉じる。

次にその他ウィンドウの中にあるヴォリューメトリクスとフォグオプションを選び、そこにあるレガシーヴォリューメトリクス使用にチェックを入れて閉じる。これをしないとVPRやレンダリング時にエフェクトが反映されない。

もう一度その他ウィンドウを選び、今度は合成オプションを選ぶ。レガシーヴォリューメトリクスのタグを選んでプラグイン追加。その中のハイパーボクセルを選択。Hyper Voxels 3.0が出るのでそれをダブルクリック。表示を全オブジェクトにし、先程のエミッターを選んで有効を押す。その状態で編集のプリセットを選び、好きなエフェクトを選んでダブルクリックをして設定し、好みのデータを入力し閉じる。

後はVPRかF11でレンダリングすればエフェクトが反映されていることが確認出来る。


といった具合に覚えれば簡単に出来るのだが、日本人で使っている人が少ないため検索しても出てこない事が沢山ある。あれもこれも出来ると海外のムービーを見たところで実際どうやんの?という事を皆で開拓し共有していくことが効率化に繋がることになるだろう。


と今回はここまで。これもエフェクトの部分は動画にしてみようと思っているが、前の芋虫もまだ動画を撮っていないし、口下手というか専門用語を覚えてカンペを用意しないとならないので、まだ未定としか言えない。気長に待って頂けるとありがたい。


NIE CREATION

イラスト 3DCGアニメーション 音楽 を中心に制作しています。

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